「ワインのラベル」に書いてある生産年、2010年と2017年ではかなり値段が違う。
「同じ棚に隣り合わせに置いてあるワインなのに、、、」
そんな経験をしたことはありませんか?
特に世界中で最も知名度があり、また愛されているフランス「ボルドーワイン」においては、その生産年(ビンデージ)の違いによる価格差が顕著です。
今回は、フランス「ボルドー地方」のワインを例に、価格の違いやビンテージについて簡単にご紹介したいと思います。
値段の違いを生む要素と、「どの時期がワインの買い時なのか」などワイン知識としての一つのご参考になればと思います。
「ワイン」生産年の新しさ
まず特徴として、ワインは熟成を重ねることができます。
そのため、生産年が新しければ新しいほど、その時間的な価値の分だけお値段が安くなりがちです。
毎年11月に話題になるボージョレ・ヌーボー(ヌーボー=新酒のこと)のような一部ワインを除けば、まず生産年が新しいほうがお手頃です。
別の見方で考えると、「本来もっと高くなるワインを、先に買い付けることで安く買うことができる」とも考えられます。
一般的にリリースをされて2-3年後に、様々なコンクールや品評会で賞や、ワインの専門家などからの評価を受けることがあり、そこで金賞や高い評価を受けたために価格が急騰する、といったことが出てきます。
つまり、お買い得さだけを考えれば、決してこの生産年が新しい段階での購入は悪いことばかりではありません。
「ワイン」生産年の出来
有名なワインの産地は、それぞれが毎年のワインの出来を、その年のブドウの生産状況から予想や評価をして発表しています。
よく「グレートビンテージ」などと言われ、素晴らしい出来のワインは、一律で値段が高くなりがちです。
とはいえ、前項でも紹介したとおり、
いくらグレートビンテージのものでも、販売し始めたばかりはそれほど値段が上がっていないこともああります。
あらかじめその情報を把握しているなら、早めに購入しておくのも一つです。
なお、この生産年による出来をまとめた表をビンテージチャートと呼ばれています。
各ワインの有名産地などでは生産団体などが独自に発表していることが多く、インターネットで検索するとすぐに出てきますので、簡単にチェックすることができます。
05年~09年のボルドーワイン
例として、
2005年~2009年、この時代、特にボルドーワインにおいては、急激に世界のマネーゲームの中で「投資」の対象となってしまい、値段が急激に高騰しました。
特にブランド力のある有名シャトー(ワイン醸造所)においてこの傾向がありました。
普段は1万円前後で購入できるワインも、この期間は3倍近い値段になっていることも多々あります。
冒頭でも記載したとおり、基本的には熟成を重ねることで値段は徐々に上がりがちに。
この期間だけは、もともとの価値以上に、当時の価格設定が引きあがっていた状態です。
そのため、この時期より前の年代のワインのほうが安い価格設定になっていることもあるので、
値段=味のクオリティ
と、思い込まないようにしましょう。
ちょうどこれから飲み頃を迎えるワインも多いですが、残念ながら、この期間のワインにおいてはややお得度は低いといえるでしょう。
しかしながら、05年、09年産のボルドーはグレートビンテージと言われ、品質も素晴らしいタイミングですので、お財布に余裕があるならぜひ手を伸ばしてみてもいいかもしれません。
まとめ
ここまでボルドーワインをメインに、生産年による価格差の理由を挙げてきました。
全てに当てはまるわけではありませんが、ちょうど「生産年(または販売年)から2〜3年」このあたりが一番価格が落ち着いている時期と言えます。
もちろんワインの価値観は人それぞれ。
各種品評会のあとに、しっかりと品質を見極められたうえで適正な価格で買う。
もしくは早い段階で品質を判断して「プリムール」と呼ばれる瓶詰め前の段階での先行販売で購入する。
などワインは様々な買い方を楽しむことができるので、ご自身の価値観に合わせて選んでみてはいかがでしょうか。
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