『洋食に日本酒って合うの!?』
日本酒には和食。
そうイメージしている方が多いと思います。
実際、日本酒は料理の持つ旨味を引き立て、食材に寄り添う飲み物ですので、薄味の和食には当然合います。
しかし、近年は酸味が強いものであったり、クリーミィな風味のものであったりと、日本酒の味が多様化していることもあり、
洋食に合う日本酒もたくさん出てきています。
日本酒の強みは、他のお酒にはない「きめ細かさ」と考えています。
和食はもちろん、洋食や、時には中華にまで、繊細に寄り添って、引き立ててくれます。
複雑な製造工程によって生み出された日本酒ですので、その味わいは本当に奥深いものです。
この記事では、洋食にはどのような日本酒が合うのか、私の経験を踏まえ、紹介していきます。
洋食×日本酒ペアリングのコツ
料理と合う日本酒を考える際、重視すべきポイントが2つあります。
同調
・旨味の強い料理には、旨味の強いお酒を。
・淡白なの料理には、淡い味わいのお酒を。
・香り高い料理には、華やかなお酒を。
食材が持つ個性と同じ特性のお酒を選ぶと、格段においしく感じます。
また、温度帯、口当たりなども一つの要素になります。
料理とお酒の『共通点』を見つけるイメージですね。
共通点が多いほど、よりマッチした組み合わせになってきます。
この同調が最も基本的で重要なポイントだと思います。
これを意識するだけで、料理とお酒の見方が変わってきます。
補完
人の味覚は、
甘味、酸味、苦味、旨味、塩味
の5つで構成されると言われています。
料理に足りない味わいを、日本酒で補うイメージです。
例えば、日本酒は、甘味、酸味、苦味、旨味を持つので、塩気のある料理が好相性となります。
肉料理と山廃純米酒
洋食の肉料理は、基本的に味が濃く、旨味の強いものが多いです。
また、ソースに酸味のあるものを用いる傾向があります。
ですので、合わせる日本酒も、それに負けない旨味を持つものが好相性となります。
山廃純米の日本酒であれば、乳酸発酵により、酸味が強く、クリーミィ。
アミノ酸由来の旨味が強いものが多いです。
お肉と日本酒の「旨味」と「まろやかさ」、ソースと日本酒の「酸味」、これらが同調し、相性のいい組み合わせになります。
また、お肉自体の塩味が、日本酒の味を補完し、それぞれを引き立てます。
白身魚のカルパッチョと華やかな日本酒
白身魚のカルパッチョは、淡白な味わいのものが多く、ソースの酸味、魚の脂由来の甘味があります。
華やかな日本酒は甘酸っぱく、フルーティーな香りを持つものが多いです。
ソースとお酒の「酸味」と「香り」。
お魚とお酒の「甘味」が同調します。
また、温度帯も近いので、これらの組み合わせは好相性を示します。
グラタンと生酛造りの純米酒
グラタンと日本酒!?と、
びっくりする方が多そうな組み合わせですが、生酛造りの日本酒は乳酸由来のクリーミィさがあるので、同じく乳酸由来のチーズやマヨネーズなどと好相性です。
また、味わいも濃いので、グラタンのホワイトソースの旨味に負けません。
余談ですが、飲みやすく、後味の綺麗な生酛造りの日本酒だと、ちょっと塩味のあるチーズケーキと抜群の相性を示したりします。
また、酸味が強いので、ドライフルーツなどと合わせてもおいしいです。
食後に楽しむのもおススメですね。
まとめ
日本酒の飲み方は、近年多様化しており、
味わいの酒類も様々です。
自分の好きな料理の味わいを分解して、
どんな味が強いのか、どんな食感なのかを把握して、
合う日本酒を探してみてもおもしろいですね。
これを機に、ぜひ洋食にも日本酒を合わせてみてください。
▼こちらの記事も合わせてどうぞ
コメント