デキャンタージュとは?
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あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、
ワインがお好きな方ならご存じでしょう。
デキャンタとは、ワインを移し替えるガラス容器のこと。
デキャンタージュとは、「ワインをボトルからデキャンタに移し替える作業」のことです。
ワインの場合、この作業を行う目的は、簡単に言うと3つ。
・ワインの中の澱(おり)を除くため
通常はボトルの底に溜まっているものですが、
澱が含まれていると、口当たりが悪くなるため、
ワインのおいしさが半減してしまいます。
デキャンタに移し替えて澱を取り除けば、口当たりを楽しめるようになります。
・酸化させて、まろやかな味わいにするため
ボトルを開けた直後のワインは、飲みにくいな、と感じることがあります。
デキャンタージュすることで、空気に触れさせ、ワインの酸化を促すと、
味わいがまろやかな印象になります。
・香りを開かせるため
ワインは空気に触れさせると、香りが開きます。
また、デキャンタージュすることで、不快なにおいを軽減させる効果もあります。
ボルドーワインなどは澱が沈殿している場合があるため、デキャンタージュに向きます。
また、若くてフルボディのワインもデキャンタージュと相性がいいでしょう。
若いワインの場合、開栓直後はタンニンが強く、香りが開いていないことがあります。
適度に空気を含ませることで、なめらかな味わいとなり、香りが開くでしょう。
さて、ここまではワインの話。
これが、日本酒にどのように応用できるでしょうか。
日本酒でデキャンタージュするメリット
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デキャンタージュは、お酒を空気に触れさせ、味わいをまろやかにするとともに、
まだ固く感じられる日本酒の香りを開かせる効果があります。
つまり、「若くて華やかな日本酒」に向くものとなります。
「新酒かつ吟醸酒」でやってみることをおススメします。
やり方は簡単。
片口や大ぶりの徳利などに、お酒を移し替えてから、お猪口に注ぐだけ。
ちなみに、熟成させたような濃厚な日本酒や氷温熟成させた日本酒の場合も、
苦味が強かったり、渋かったり、本来の旨味や香りが感じられない場合があります。
「あれ?なんか期待してた味と違うな?」と感じたら、
デキャンタージュすることで味わいが変わるかもしれません。お試しあれ。
「オカンタージュ」のすすめ
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オカンタージュとは、熱燗を作る際に、デキャンタージュすることを指します。
日本酒は、温めることで、お酒の旨味や香りが立つようになりますが、
デキャンタージュすることで、その効果を際立たせることができます。
通常、燗酒を作る際の工程は、以下の通りです。
- ボトルから徳利やちろりにお酒を注ぐ。
- 温度を上げすぎないよう注意しながら、鍋などで湯せんする。
ここで、もうひと手間加えましょう。
目標の温度よりちょっと熱めにした日本酒を、別の容器に移し替えるのです。
空気に触れさせ、お酒に刺激を与えることで、
十分に香りが立ち、きめ細やかでなめらかな味わいになります。
これからの季節、熱燗を飲む機会が増えてくると思います。
馴染みの居酒屋があるのなら、「オカンタージュしてよ!」と、
お願いしてみると、話が弾んでおもしろいかもしれません(笑)
まとめ
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ワインも日本酒も、ボトルから他の容器に移し替えることで、
なめらかな味わいになり、香りが開くことがあります。
簡単なひと手間を加えるだけでお酒がおいしくなるのなら、やらない手はありませんよね。
熱燗の場合にも使えるので、年末年始に友達や家族、親戚と飲む際に、
披露してみてはいかがでしょうか。
非常に視覚効果が高いため、場が盛り上がること間違いなしです。
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文ー進藤裕司@唎酒師
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